コラム 2025.11.07

訪問サービスの見るべきポイント

高齢の親御さんやご家族の通院がだんだん難しくなってきたと感じると、「訪問サービスを利用した方がいいのでは?」と考える方も多いでしょう。

訪問診療、訪問看護、訪問リハビリなど、さまざまな選択肢がある一方で、「どのサービスを選べばよいのか」「どう見極めればよいのか」が分からず迷うケースも少なくありません。

介護家族が安心して選択できるよう、訪問サービスの「見るべきポイント」を整理してお伝えします。

○本人の生活に合っているか

訪問サービスは種類によって目的が異なります。

  • ・訪問診療:定期的な医師の診察が必要な方
  • ・訪問看護:体調管理や医療処置、服薬確認が必要な方
  • ・訪問リハビリ:動作の安定や生活の自立を維持・改善したい方

大切なのは「本人の生活で一番困っていることは何か」を明確にすることです。

薬の管理が不安なら訪問看護、歩行が不安定なら訪問リハビリ、と生活の実態に合ったサービスを選ぶことが第一歩です。

○専門職との相性と経験

訪問サービスでは、担当する医師・看護師・理学療法士など専門職との関係性が大切です。

  • ・話をよく聞いてくれるか
  • ・生活や希望に合わせた提案をしてくれるか
  • ・高齢者や特定の疾患への経験が豊富か

専門的な技術はもちろん重要ですが、何より「安心して任せられる」と思える関係を築けるかどうかが継続のカギとなります。

○サービスの内容と頻度

訪問の時間は20~40分程度が一般的ですが、提供される内容は事業所によって異なります。
例えばリハビリの場合、単なる運動指導にとどまらず、

  • ・家の中での動作を一緒に確認して安全を確保
  • ・家具の配置や生活動線を改善する環境調整
  • ・家族に介助の方法をアドバイス

といった生活全体に関わる支援をしてくれるかどうかも重要な判断基準です。

○利用しやすい仕組みかどうか

訪問サービスを長く続けるためには「利用しやすさ」も欠かせません。

  • ・介護保険や医療保険が使えるか
  • ・自費で利用する場合の料金体系は明確か
  • ・サービス提供の曜日や時間が家庭の都合に合うか

制度や費用の分かりやすさは、介護家族の安心にも直結します。

○家族へのサポート体制

訪問サービスは本人だけでなく、介護家族にとっての支えにもなります。特に訪問リハビリでは

  • ・介助方法を一緒に練習できる
  • ・家族の負担を減らす工夫を提案してくれる
  • ・相談相手として心の支えになる

といった効果があります。「家族も支えてくれるかどうか」を見ることも大切です。

◎ポイントを押さえて安心できる訪問サービスを

通院が困難になると、介護家族は「このまま続けられるのだろうか」と不安を感じやすくなります。しかし訪問サービスは、その不安を和らげ、本人の生活の質を保つ大きな力になります。

といった効果があります。「家族も支えてくれるかどうか」を見ることも大切です。

  1. 1. 本人の生活に合っているか
  2. 2. 専門職との相性と経験
  3. 3. サービス内容と頻度
  4. 4. 利用のしやすさ
  5. 5. 家族へのサポート体制

この5つのポイントを意識してみてください。

訪問サービスを上手に活用することで、外出が難しくなっても「自分らしい生活」を続けることができます。そして介護家族にとっても安心できる毎日へとつながるのです。